立志会観劇会
(留学生と役者たち)
(2008/09/24〜26)
中 岩倉具視役

 
お龍(おりょう)

留学生さんからの感想文

1、東京工業大学  李娜
 
 昨日の「鞍馬天狗」を鑑賞させていただき、留学生の私にとって非常に貴重な経験となりました。

 今回の新劇は歴史に一致した部分がありがなら、ストーリ性を強調するために、架空な人物も登場しました。名役、名場面、名台詞など続々と出てきて、観客としては絶対に見逃さない、あっという間の二時間ちょっとの時でした。ストーリ発展の面白さは言葉の難しさを控え、自分は思う存分楽しめました。事前に送って頂いたあらすじはとても参考になりました。これをきっかけにこれからも日本の歴史についてはもっと勉強しようと思いました。また、役者さんたちが一生懸命役に入り、人物を再現させる熱意が伝わってきました。

 本当に大変充実した中味が濃い時間でした。どうもありがとうございます。

2、千葉大学大学院  王紅

 
 この度、すばらしい舞台をみることが出来て、とても幸せだと感じています。

 一が月前に、立志会から観劇のお知らせをいただき、演劇の内容を確認し、俳優の生舞台を見れることを知り、思わず友達を誘い、申し込みをしました。その後すぐ研究調査のため一時帰国してきましたが、帰った後の観劇をずっと楽しみしていました。

 自分の学問分野にも関係があって、今までオペラ中のアリアを歌ったり、先生を監督したオペラなどを観劇したりして、音楽だげではなく、お芝居や身体表現の振り付けなどに、とても興味を持ちました。その訳もあって、今の研究テーマは音楽劇教育を設定しています。なので、今回の観劇は私にとって、とてもかけがえない勉強のチャンスでもあり、目の前で一番近い席で生の舞台を見ることが出来て、とても感激して、興奮していました。

 今まで、日本において、オペラや歌舞伎、四季劇団の音楽劇、音楽コンサートなどを数多く見てきましたが、お金もないもんで、いつも一番安いチケットを買い、ほとんど後ろの席で観劇していました。今回みたいに、舞台のすぐ下ではっきりとお芝居を見れることは初めてでありました。舞台の変化、照明、道具の設置、俳優たちの動きや表情、衣装、化粧、刀の切り方を含めて、お芝居のすべての要素を生々しく伝わってきましたので、とても勉強になりました。大学で先生の授業で演劇を少しやっていますので、今まで教わった舞台の知識を振り替えて見ながら、自分の中で一つ一つと今回の観劇を通して確認ができました。

 今回の演劇は従来の物語や概念にとらわれずに、とても柔軟な発想で、観客とも楽しんでやっていたと思われます。伝統から現代まで、音楽や振り付け、台詞まで、うまく融合して、喜劇の要素も入れて出来ていましたので、とても新鮮で、面白くて、観客に笑わせたと思います。何よりも、俳優たちは客席に通して、自分たちのすぐ傍に通り行く時は、日本の昔の服や化粧、役の演技を身近いに見れたので、本当に嬉しくて、思わずに一緒に笑ったり、悲しんだり、完全に劇の中に入り込み、時代の雰囲気をたっぷりだと味わえたと思います。

 今回の観劇は私にとって、日本においての留学生活に再びに、新たな貴重な体験ができたと思います。観劇しているうちに自分も舞台に上がり役者たちと一緒に演じたいと思いました。そして、より安いチケットで良い席で観劇ができたことで、ご支援をいただいた立志会の皆様、今回の活動の主催者である吉野様を心から感謝致します。このような活動はとても有意義で、知らず知らずのうちに人を感化され、より深いすばらしい交流ができたと思います。今後も機会があったらぜひご参加させていただきたいと思います。

 言い切れない想いがありますが、あまりにも長い文章になったら、そろそろ変な日本語が出てきてしまうので、ここで筆をやめます。

3、立志会会員 吉田治夫
 
 時代劇 "鞍馬天狗”観劇記        会員 吉田治夫
 
 9月26日(金)、8名の留学生・会員が、19世紀末に創建された銀座博品館劇場に集合。五十嵐会長と吉野さんのお迎えを受けました。 
 日本の伝統的な大衆演劇をみるのは、我々自称"若手”にとっても稀な機会、留学生の皆さんがどんな反応をされるか興味もありました。
 
 本劇の作・演出者の脇 太平氏の友人である吉野会員のご尽力で、座席は前から4列目、俳優さんの息・チャンバラの剣先さえもが届く至近距離、真近の音声も含めて、迫力満点でした。一言で、皆さん大いに楽しめたようです。隣の席のS君など、最初から笑い転げて居ました。すぐ脇の通路を侍姿の役者さん達が走り回る演出に、当初緊張
気味の皆さんにも、すぐにこれが伝わり、笑いの渦が何十にも広がって行きました。
 
 明治維新前夜の若干難しい時代背景も、事前に事務局(寧 娜さん)で配布頂いた資料で理解できたのも効果的でした。小生は楊家将演義などの中国劇
に近いものがあるなとも感じました。
 
 終演後、写真にもあるように、役者の皆さんとの交流も楽しいものでした。準主役の土方歳三役を演じた、中国系武道家の蓉(楊)崇さんは、もう少し留学生の皆さんと話したかったといっておられました。
 
 日本の文化理解の上でも、このような演劇鑑賞は良い機会と確信します。
 改めて、ご尽力頂いた吉野 豊会員に感謝いたします。
 
                    以上